エッセイ

恋の落とし物

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最近、恋というものを忘れてしまった。誰かを好きになる、という気持ちがどこかのタイミングで道端にお落としてしまったのだ。異性と遊びに行っても「この人と付き合いたい!」という感覚になることがない。それはもしかしたら「運命」ではないからなのかもしれない。でも運命というたった2文字で片付けられるほど単純な悩みではないとも思う。今まで、上手く行った恋愛事情だけ友達や親など周りの人に話していたのに、最近はうまくいかなかった恋愛事情も相談してもらうほど。成人した男が親に恋愛相談をするなど側からみるとちょっと恥ずかしい(笑)それでも僕にとって恋愛をすること、恋人を作ることはそれほど重要なことなのだろう。

こうなってしまうと、もう何も考えることはできなくなってことあるごとに恋愛に結びつけようとする。今まで楽しかったゲームやアニメも、無我夢中で熱中したスポーツ、仕事は相変わらず楽しめないが(笑)

好きな人ができた時、テスト勉強などどうでもよくなってしまうように、毎日淡々とこなす仕事がどうでもよくなってしまうように、次の日朝早いから早く寝なければいけないのが考えすぎで寝れなくなってしまうように、好きな人のことしか考えられなくなる。今の僕にとって特定の好きな人というのは存在しないが、恋人を作るという同じ恋愛の悩みとして好きな人ができた時と近い感情が頭の中で広がっている。

四六時中どうやったら恋人ができるのか、出会いがあるのかテスト勉強の時以上に頭をフル回転させて考える。ロジックじゃないのはわかってる。こうやれば恋人ができるとか、運命の出会いがあるとか、きっと正解はないんだと思う。小手先のテクニックで作った恋人などうまくいくものか。それにその解があるのだとしたら、恋愛で悩んでいる人はいなくなるだろう。もがいて、もがいて、もがきまくるしか選択肢などない。受け身になっていたらチャンスをドブに捨てているようなものだ。「当たって砕けろ」。発信を通して自分自身に言い聞かせる。文章にすることが自分を正常に保つための唯一の方法なのだから。

もしこれを読んでいる方が、恋人や旦那さん(奥さん)がいらっしゃる方なのであれば、一度出会った頃を思い出してみてほしい。何億といるこの世界で、なぜそのパートナーを選んだのか、どうしてそのパートナーと出会ったのか、何をきっかけにそのパートナーと結びついたのか。愛することができる人が隣にいる環境を当たり前と思っている方は少ないと思うが、定期的におさらいをすることできっとより仲良くできるのだと思う。

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